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鈴木成一書店に行ってきました
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先日、『六月の満月』のゲラの件で一雫ライオンさんと打ち合わせ。ライオンさんに渡していた初校ゲラを戻してもらい、どこを直したかを把握して、その場で確認できることを話して、という作業だったのですが、場所が下北沢だったこともあり、鈴木成一書店に行きましょう、という流れになりました。
ライオンさんと初めてご一緒したのは『二人の嘘』という長編小説ですが、その装丁を担当してくれたのが鈴木成一デザイン室でした。『二人の嘘』はライオンさんにとって初めての単行本。ゲラを持って打ち合わせに行った時、「すごい名前だな」と鈴木さんがおっしゃったことを妙に強く覚えています。

(ブックジャーナリストの内田剛さんとライオンさんとの対談がこちら)
その後、ゲラを読んでくださった鈴木さんから「面白かった」と言っていただき、すごく嬉しかったことも強烈に覚えています。装画を担当してくださった金子幸代さんの絵も素晴らしく、デザインラフをもらった時、ライオンさんと一緒に「やばくないですか、これ」と興奮したのも良い思い出。
振り返れば、須藤元気さんのエッセイだったり、中村文則さんの小説だったりも鈴木成一さんにデザインをお願いしました。鈴木さんのデビュー40周年を記念して開催された「鈴木成一書店」には、鈴木さんがデザインした本がずらりと並んでいます。棚を見るだけで楽しく、勉強にもなるし、何よりどの本も面白そう。これまでデザインを手がけた本が15000冊というのですから、改めて驚きます。
15000冊と聞くと、気の遠くなるような冊数ですが、1冊ずつ積み重ねて、それを40年継続してたどり着いた数字。まさに「千里の道も一歩から」ですが、「すごいなあ」と感嘆するだけでなく、「一歩ずつ」の精神を忘れずにこれから精進していこうという気持ちを強くしました。