日々の仕事Blog
はじめまして。流星舎です。
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自分で出版社作ったら面白そうだな。
でも、自分にできるのかな。
そんな、不安やら希望やらを胸に秘めて船出しまして、はや2ヶ月。毎日色んなことがあって、楽しいやら辛いやらで慌ただしい日々です。
社名は流星舎といいます。「なんで流星?」と聞かれることがたびたびあったのですが、 個人的にお世話になった方のデビュー作にちなんでいます。
白川道さんという小説家で、20代中盤から30代中盤にかけてかわいがってもらいました。「無頼派作家」なんて評されることもありましたが、とても繊細で、実はシャイで、よく笑う人でした。2015年に亡くなってから10年の月日が経つのですが、彼の手書き原稿を、彼の目の前で読んで、その場で感想を伝える日々が、ただのアルバイトに過ぎなかった僕を編集者にしてくれたと思っています。そんな白川さんのデビュー作は『流星たちの宴』という小説で、作中にこんな文章があります。
真実なんてのは、いつだって時間の洗礼を受けなければ見えてきやしない。時間の渦中にいる以上、生きている今の真実など確かめようがない。
白川さんとやり取りしていた頃の自分を思い出すと、出版社を立ち上げるなんて嘘か冗談のようにも思えますが、「時間の渦中」を生きてみようと思います。
面白い人に会って、面白い本を作って、読者への届け方を考える。それを何回繰り返したら「真実」に辿り着けるのかはわかりませんが、 気張ったり休んだりしながら歩き続けようと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。